ずっと私が探していたものが見つかりました。
小さい頃、一つ下の弟に手がかかる
お母さんに自分は手がかからないように
唇をかんでいた。
自分のわがままを出さないように・・・
弟は、双子で、一人は産まれてすぐ
亡くなってしまい、未熟児で産まれた
弟は、半年も病院の保育器に入っていた。
その弟の面倒で母は、私にあまり気を回せなかった
のかもしれません。
退院した後もきっと弟に手がかかったんだと
思います。
私は、ひとりで出来て偉いねと言われて
いたのを覚えています。
私は、母の大変さを肌で感じ気で感じていたのでしょう。
手をかけることなく、泣きわめくこともしなかったと
聞きました。
育てやすい子だったと・・・
1歳の時、親戚の家に泊まりに行き、一人でも
泣かなかったそうです。
1歳で母親と離れても泣かないなんて
あるのでしょうか?
私は、きっとお母さんが大変なのを
分かっていて、わがままを言わないように
なっていたんですね。
なので、唇をかんで我慢していたのです。
泣かないで偉いねって・・・
1つ心に残る出来事があります。
小学生の頃、母の日にプレゼントした本を
捨てられました。
サスペンスドラマが好きだった母に
本をあげようと思い、本屋さんへ行きました。
おこずかいをにぎりしめて・・・
「死化粧」
眼に入ってきたのは、怖そうな題名の本。
あ、これ、怖そうだからお母さん好きかも・・・
私は、内容もろくに見ず、お会計へ。
リボンもつけてもらい、早速母へ渡しました。
すると、母は、こう言いました。
「こんな本くれるなんて、どういう意味?」と
言って、目の前で、ごみばこへ投げました。
私の心は、ガラスのように砕け散りました。
なんでだろう?とおもい、拾って見てみると、
文章のはじまりは、
「死んだ母に化粧をして・・・」みたいな
感じで、母が死んだことが書いてあるのでした。
私は、サスペンスの好きだった母に、怖そうで
好きそうだからという単純な理由で買ったんですが、
母は、そうは取れなかったようでした。
捨てられた本を私は、拾って自分の本棚へ
いれたのを覚えています。
しばらくは、そのまま置いてありました。
あの日以来、私の悲しみは、どこかへ消えることなく
心の奥深くに気づかない場所で眠っているのでした。
やがて、大きくなり、自分の意志で色々な事が
出来るようになり、親とはあまり会わないような
生活が続きます。
たくさん、愛もくれていたのですが、
私の何かが、今日まで、自分を出すことが
出来ずにいました。
料理は、私の愛の表現であり、小さい頃、
私は、お母さんの手にかからないいい子で
いようとする優しい子だったのです。
「お母さんを助けるために産まれてきた」
唇をかんで、注意されて、
感情がない子なのよと知人に言われ、
私は、ずっとずっと本当の自分にふたをして
生きてきました。
自分の過去は暗く、愛されてこなかったのだと
決めつけて生きていました。
だから、いつも母の機嫌が気になり、
一言に傷ついていました。
でも、ちがかった。
わたしは、お母さんを助けるために産まれてきて
愛溢れる世界にするために
料理を通して、それを伝えている。
天から貰った優しさで小さいころから
母を助けている。
このことに気づくまで、長くかかりましたが、
ようやく本当の自分で生きていけるんだなと
少し、楽になりました。
恐れが愛に変わり、なんで自分が料理を
作り人に与え続けているのかが分かりました。
美味しい
嬉しい喜びは、
私の喜びです^^
愛を食べているから
愛があふれる。
このことに気づいて
これからは、もっと愛のエネルギーを
人に与える事が出来る・・・
私の母への優しさの愛溢れるエネルギーは
私の作るすべての料理に詰まっています^^
このことに気づかせてくれたある人へ
感謝の気持ちを込めて・・・
masumi^^